家庭教師の思い出④~引き返す勇気

勉強方法

皆さん、こんにちは

チョークです

今日は家庭教師の思い出として、「引き返す勇気」についてお話したいと思います

何のこと?と思われる方もいるかと思いますが、引き返すとは、勉強において「躓いたところまで戻る」ということです

私が大学時代家庭教師として受け持っていた生徒は、ほぼ全て偏差値30くらいスタートという状況でした

ちなみに、形式的に偏差値30と出ていますが、模試の後、正解した問題のうち自信を持って選択できたものを聞いたところ、実際には「たまたま選んだ記号があっていて0点にならなかった」というパターンが多く、「ある意味偏差値30というのは事実上の測定不能ではないか?」と当時は感じていた記憶です

閑話休題

さて、大学受験英語で偏差値30というのは、レベル的にいうと、「中学1年生の英語から躓いている」というのが現実的な分析だと思います

実際、この偏差値帯だと、be動詞や現在進行形などあたりで躓いる人も少なくないと思います

また、英語が苦手で高校受験時にしっかりと英単語を覚えていないため、語彙力も中学レベルにとどまってしまっているパターンが多いかと思います

そんなわけで、生徒には「中学英語で躓いているから、まずはそこに戻る」というわけです

これに対して、真摯にこれを受け止めてやり直しをしてくれる生徒もいるのですが、多くの場合、「中学英語、それも1年生まで戻るなんて!」と拒否反応をする生徒も少なくありません

個人的には偏差値30でそんなプライド捨ててしまえ!とも思うのですが、頭ごなしに言って態度を硬化させてしまってもよくないので、これに対するたしなめ方はは大事です

二年目以降のときは前年までの実績を言えば良かったのでずいぶんと楽になったのですが、最初の生徒の際は自分の経験をお話させていただきました

具体的には、自分自身が大学受験を目前にした秋くらいから単純計算の訓練をしたという話です

私自身は、なりたい職業の関係から法学部を選択したので、理数系が得意不得意で文系・理系を決めたわけではありませんでした

ですので、当時Z会で成績優秀者に載る程度には数学が比較的得意で、自分自身の受験戦略的には、「数学で点数を取ってアドバンテージをとる」というのが一つの戦略としてありました

実際、模試でも数学の調子がよいと京大法学部の志望者中で1ケタくらいの順位がとれていました

しかし、一点問題があり、問題は数学の成績が安定せず、数学が悪いときにはA判定から落ちることがあり、数学でコケると危ないんじゃないか?という問題に直面したのです

で、点数が悪いときの原因を探ると、解法の方向性が間違っているのではなく、ちょっとした計算ミスをしたりして失点してしまうという問題が発覚しました

で、よくよく自分の勉強の仕方を考えてみたら、Z会や大数の難問を趣味的に嗜むみたいになっていて、計算練習を詰めてしてないことに気づいて、「一度初心に立ちかえって計算練習を集中特訓してみよう!」と思い立ち、計算練習に取り組んだわけですよ、計算ドリル(笑)で

当時、まだ、100ます計算のブーム到来前だったので、今だったら百ます計算をしていたかもしれません

そんなわけで計算練習をしばらく意識的に行ったら、計算の精度と速度があがり、成績も安定しました

こんなエピソードがあったので、家庭教師の最初の生徒には、こんなことがあって、「ボクでも計算練習にまで戻って勉強したのに、英語偏差値30の君が中学英語に戻って勉強するのの、何が恥ずかしいんだ?」と言って納得してもらい、中1の2学期まで戻ってもらって英語を学び直してもらったわけです

そんなわけで、出来ないところまで戻って学び直すというのはプライドが邪魔してなかなかできないことですが、受験勉強としては劇的な効果を発揮しますので、躓いたところまで「引き返す勇気」はとっても大事なことだと思います

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